円周率の無理数性(ニーベンの証明をなるべく入りやすい順序で)
が正整数によってと表されたと仮定する。
次多項式を
と定義する。
すると 以下が成り立つ。
(1)任意の正整数に対して
は整数である。
(2)十分大きな正整数に対して
は整数でない。
よって矛盾が生じ、の無理数性が証明される。
簡単な(2)を先に片づけておこう。
で
なので
はでに収束するから十分大きなでは未満の正数であり、整数でない。□
メインの(1)へ進もう。
はが多項式であることから部分積分を何度も(回)繰り返せば積分なしに表せることに注意しよう。
二度部分積分すると
となる。これを繰りかえしていけば
となる。
よってこれが整数であることを示すには
のとき
は整数である
ことを示せばよい。
先にが整数であることを示す。
ライプニッツの公式から
だが
にを代入してとならないのはの時だけなのでなら当然でありなら
これは整数である。
さらにであるから
よっても整数となる。 □